水溶性重合禁止剤 キノパワー(R)WSI

ラインナップと特徴

キノン化合物の豊富な知見を活かし、水溶性重合禁止剤としてキノパワー®WSI-SX、緊急重合停止用(クエンチャー)として高濃度のキノパワー®WSI-QXの2グレードを開発しました。

グレード 用途 外観 特徴
キノパワー®WSI-SX 重合禁止剤 赤橙色澄明 ・使用時の着色低減
・保存安定性改良
キノパワー®WSI-QX 緊急重合停止 暗褐色 ・高濃度(40wt%)

特徴

  • アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等、幅広いラジカル重合性モノマーに対して優れた重合禁止効果を発揮します。
  • 酸素下で従来の重合禁止剤と同等の性能を示し、無酸素(嫌気性)下において特に優れた重合禁止効果を示します。
  • 良好な水溶性を示します。(水に約50wt%溶解)
  • 疎水性有機溶媒には溶解しません。(溶解度<300ppm)
  • 遷移金属(Cu等)を含有しません。

用途

油水2相系で、水相において選択的に機能を発現することが確認されています。これよりモノマー合成、エマルション重合、懸濁重合、塗料、コーティング、粘接着剤、重合トナー等の分野において、重合禁止、増粘防止、ミセル制御、粒径制御、スケール防止、汚れ防止、酸化防止、酸素吸収等への展開が期待され、またモノマー溶液、エマルジョンのゲル化防止、増粘防止に用いることもできます。
また、ラジカル系の異常重合、暴走反応に対する不燃性緊急停止剤(クエンチャー)、ストップ剤(ショートストッパー)、緊急停止剤、失活剤としての用途も期待できます。

性状

溶解度比較
  WSI MQ HQ
易溶(〜数10%) 微溶 易溶(〜数%)
トルエン 難溶(<300ppm) 易溶 易溶
*物性値は代表値であり規格値ではありません。

重合禁止効果(キノパワー®WSI-SX)

キノパワー®WSI-SXは酸素存在下(空気中)でもHQ(ハイドロキノン)、MQ(メトキノン)と同等の優れた重合禁止効果を発揮しますが、特に無酸素(嫌気性)下では従来の重合禁止剤と比較して最も高い重合禁止効果を発揮します。

重合禁止実験例(アクリル酸/無酸素下)
条件:窒素雰囲気下、100℃、添加量50ppm
HQ、MQは実験開始5分程度で硬化(重合)が認められたが、キノパワー®WSI-SXを添加したアクリル酸では420分(7時間)経過しても硬化は見られなかった。

クエンチ効果(キノパワー®WSI-QX)

キノパワー®WSIの優れた重合禁止効果はラジカル系の異常重合、暴走反応に対する不燃性緊急停止剤(クェンチャー)、ストップ剤(ショートストッパー)、緊急停止剤、失活剤としての用途も期待できます。

クエンチャー実験例
暴走反応直前のアクリル酸水溶液を用意し、クエンチ剤としてWSI-QX(40%水溶液)、HQ(6%飽和水溶液)を添加して効果を比較した。
HQ(6%飽和水溶液)を添加した場合、アクリル酸水溶液は固化したが、WSI-QXを添加した場合は、固化せずに流動性は保持され、クエンチ剤としての優れた効果が確認できた。

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